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スイスのシンクタンクが毎年発行している『国際競争力年鑑』の最新版(2001年版)が到着しましたので、最近の日本の位置を様々な角度から検討してみたいと思います。 まず人口ですが、日本は7番目です。(中国/インド/アメリカ/インドネシア/ブラジル/ロシア/日本)です 経済力(GDP)は2位で、1位のアメリカの半分、3位のドイツの2・5倍です。いずれも堂々たる大国ですが、すべてが大国というわけでもありません。 社会基盤から見ていきたいと思います。 交通やエネルギーの基盤は十分整備されていますが、問題は価格で、電力料金は世界47カ国中47位、すなわち最下位で最も高い国になっています これからのIT社会は通信基盤が重要な社会基盤ですが、人口あたりの固定電話回線は14位、携帯電話は人口あたり台数で26位、アジアでは香港4位、シンガポール19位、韓国20位です。コンピュータも19位、インターネットも19位です。これも韓国の7位、香港の14位、台湾の15位よりも下位です。 経済状況の数字を見ると、 一人あたり公共投資 1位 貿易収支 1位 工業製品輸出額 3位 サービス輸出額 6位 外貨保有高 1位 と経済大国ですが、残念な数字も数多くあります。 経済成長率 48位 アパートの賃料 45位 オフィスの賃料 47位 GDPあたりの観光収入 49位 一方、日本が上位の数字もあり、社会の状態については 犯罪の発生比率 47位 高等学校の進学比率 2位 インフレ率 47位 しかし、問題の順位があります。 それ以外にも 企業創設の容易さ 49位 企業の時代への適合性 46位 大学教育の時代への適合性 49位 政府の政策の透明性 49位 政府政策の時代への適合性 48位 政府の政策の実施能力 43位 公共事業の契約の公開性 49位 外国企業が平等に処遇 43位 中央銀行の政策の適切さ 47位 女性の意思決定への参加 41位 このような結果、総合順位も1990年代初期は1桁でしたが、97年は1位、98年は20位、99年は24位、2000年は24位と下降し、今年は26位まで下がってしまっています。 自国は身近すぎて気付かないのですが、数多くの資料を駆使した評価では意外に低い順位もあるということを知って、国家として政策を検討する必要があると思います。 この統計を発表しているスイスのシンクタンクは来年の日本は17位に回復すると予測していますので、その期待に応えるように努力したいと思います。 |
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